プロを目指していたり、中上級者で大会に多く出ていたりするとシングルスが多いケースもありますが、テニススクールのレッスンや仲間内で楽しむことが多い場合は、大抵ダブルスが中心ですよね。「よくダブルスをするけれど、なかなか思うようにプレーできない」という人も多いのではないでしょうか?プレースタイルや性格に「ダブルス向き」があるように、テニスラケットにもダブルスに向いたものがあります。今回は「ダブルス向き」のテニスラケットについて、まとめてみたいと思います。
「ダブルス向き」のテニスラケットとは
シングルスとダブルスの違い
リターンやストロークは深く打ったほうが相手は返球しにくくなります。そのためシングルスでは、余裕をもってネットの上を通過する少し浮いたボールを打ちます。しかしダブルスでは、浮いたボールはポーチされる可能性があるため、ネットに近い低めの軌道にするか、前衛が届かないロブを使います。
また、シングルスとダブルスではボレーの頻度も大きく異なります。シングルスでは、ボレーの頻度はあまり高くなく、プレースタイルによっては一試合に数回ということも。対してダブルスは、前衛や並行陣などでボレーを多用します。ボレーで得点をとることも多いため、勝敗を分ける重要なショットといえます。
「ダブルス向き」のテニスラケットのポイント
おすすめのテニスラケット
YONEX 2020 EZONE シリーズ EZONE 100・100L・100SL
重さ | バランス | フェイス面積 | フレーム厚 | ストリング・パターン | |
EZONE 100 | 300 g | 32.0 cm | 100平方インチ | 23.5/26.0/22.0 mm | 16×19 |
EZONE 100L | 285 g | 32.5 cm | 100平方インチ | 23.5/26.0/22.0 mm | 16×19 |
EZONE 100SL | 270 g | 33.0 cm | 100平方インチ | 23.5/26.0/22.0 mm | 16×18 |
フェイス面の形状が特徴的。一般的な円形のラケットに比べ、スイートエリアが上下左右に約7%広いといわれています。パワーアシスト性能も高いので、オフセンターでも打ち負けにくいこともメリット。また、フレーム断面を流面形状にすることで空気抵抗を抑えているため、操作性がよく、素早い対応が可能です。
100・100L・100SLは、重さ、バランス、ストリング・パターンが異なります。
<試打の感想>
遠いボールを走って打つときや、相手の返球が速く十分準備ができないときなど、体勢が崩れた状態で打っても相手コートに返しやすく感じました。よく飛び、オフセンターでも返しやすいこと、操作性がよいことから、特にボディやローボレーが対応しやすくなりました。前モデルは弾く感じが強く、少し硬めの打球感でしたが、今モデルは打球感が柔らかく、打ったときの衝撃や振動も少なくなったように思います。
Wilson CLASH シリーズ CLASH 100・100L・100UL
重さ | バランス | フェイス面積 | フレーム厚 | ストリング・パターン | |
CLASH 100 | 295 g | 31.0 cm | 100平方インチ | 24 mm | 16×19 |
CLASH 100L | 280 g | 31.5 cm | 100平方インチ | 24 mm | 16×19 |
CLASH 100UL | 265 g | 33.0 cm | 100平方インチ | 24 mm | 16×19 |
柔らかい打球感と高いコントロール性能の両立がコンセプトのラケット。コンセプトはULTRA シリーズと同じですが、CLASH シリーズでは「しなるのにねじれないフレーム」によって、両立を実現させました。フレームがしなるので、楽にパワーが伝わり、球持ちもよいのが魅力。独自形状の複雑な多角形にデザインされたスロート部分でねじれを抑制するため、フェイス面がブレにくくショットの安定性が高まります。
100・100L・100ULの違いは、重さとバランスです。
<試打の感想>
よくしなるので、ガットとボールの接地時間が長くなったように感じました。球持ちがよい分、しっかりと狙いを定められたと思います。面がブレにくいことでボレーが安定し、ポーチの頻度、成功率ともに上がりました。
CLASH シリーズについては、こちらも参考にしてください。
Wilson ULTRA シリーズ ULTRA 100 V3.0・100L V3.0・100UL V3.0
重さ | バランス | フェイス面積 | フレーム厚 | ストリング・パターン | |
ULTRA 100 V3.0 | 300 g | 32.0 cm | 100平方インチ | 24.0/26.0/23.0 mm | 16×19 |
ULTRA 100L V3.0 | 280 g | 32.0 cm | 100平方インチ | 24.0/26.0/23.0 mm | 16×19 |
ULTRA 100UL V3.0 | 260 g | 33.0 cm | 100平方インチ | 24.0/26.0/23.0 mm | 16×19 |
CLASH シリーズと同様に、コンセプトは柔らかい打球感と高いコントロール性能の両立。ULTRA シリーズは、しなりの少ないフレームとガットのたわみの最大化によって両立させました。しなりが少ないため、弾くような球離れのよさが特徴。ガットがよく動き、たわみが大きいので、しなりの少ないフレームでも打球感が柔らかいことも魅力です。フレームとスロートの内側部分にブレを抑制する独自形状を採用しているため、高い安定性を誇り、数値上ではCLASH シリーズ以上とされています。
100 V3.0・100L V3.0・100UL V3.0の違いは、重さとバランスです。
<試打の感想>
球離れがよく、スピードのあるショットを打ちやすく感じました。ガットがよく動くので、ガットにボールがしっかりかかっている感じがして、コントロールもしやすかったと思います。安定性の高さはさすがのもので、ネットプレー全般に強いラケットという印象。個人的には、フレームが硬めなので、ガットは少し緩めに張るとちょうどよいと思いました。
最後に
テニスラケットの特性にはいろいろなものがありますが、ダブルスに苦手意識があったり、テニススクールや仲間内で楽しむことが多く、ダブルスが中心だったりする場合などでは「ダブルス向き」のテニスラケットがおすすめです。プレースタイルや性格はすぐには変えられませんが、ラケットは変えられます。
ダブルスに自信を持ちたい人は「ダブルス向き」のテニスラケットを試してみてはいかがでしょうか。
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