オレンジ色の「BURN」のラケットが印象的な錦織圭が2019年新たに使用する、これまでとはカラーリングもシリーズも異なるラケット「ULTRA TOUR 95CV」。この記事では前年モデルの「BURN 95CV」との比較から「ULTRA TOUR 95CV」の特徴などをまとめてみたいと思います。
基本スペックを比較
重さ | バランス | フェイス面積 | フレーム厚 | ストリング・パターン | |
BURN 95CV | 309 g | 32.5 cm | 95平方インチ | 22 mm | 16×20 |
ULTRA TOUR 95CV | 309 g | 32.5 cm | 95平方インチ | 22 mm | 16×20 |
重さ、バランス、フェイス面積、フレーム厚、ストリング・パターンといった基本スペックは全く同じ。錦織圭本人が「BURN 95CV」のスペックがベストと判断したため、変更しなかったそうです。
「BURN 95CV」はどんなラケット?
相手が攻撃する時間を奪うため、相手からフリーポイントを奪うため、とにかく「スピード」にこだわっているのが特徴。トップヘビーバランスで、フェイス面積が小さいため振り抜きがよく、フレームの変形を制御する素材を使用することで、さらに打球スピードを向上させています。
また、優れた振動・衝撃吸収性能を持つ「カウンターベール」を搭載しているので、体への負担が少なく疲れにくいのもメリットのひとつ。
しかし、スピードが上がる反面、飛びすぎるなどコントロールが難しい、フェイス面積が小さいためスイートエリアに当てにくいといったデメリットも。特にボレー時は素早い反応と正確なラケット捌きが必要になるため、比較的難易度の高いラケットと言えます。
「ULTRA TOUR 95CV」でどう変わったのか?
1番の違いは「クラッシュゾーン」が搭載されたこと。
これにより、インパクト時のボールとストリングの接地時間が長くなりコントロール性が向上。ボールをしっかりホールドするのでパワーが伝わりやすく、バウンド後の伸びもよくなります。また、ストリングのたわみを増大させる効果もあり、スイートエリアを拡大できたという実験結果も出ています。95平方インチなら、サイズはそのままで98平方インチと同等になるとされています。
まとめ
「ULTRA TOUR 95CV」は「BURN 95CV」のスピードと疲れにくさに、コントロール性とバウンド後のボールの伸びが加わったラケットと言えます。フィジカル面でもテクニック面でもサポート力が高いので
・相手の時間を奪って積極的に攻めたい
・しっかり振り抜いてコートに収めたい
・長時間のプレーでも、できるだけ体力・筋力への負担を少なくしたい
という人に向いていると思います。
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